揺れ補正機能『ハイブリッド イメージスタビライザー』をはじめ最大-50℃~+60℃、強い風などの厳しい環境にも耐える新技術で多様な監視シーンのニーズへの対応を可能した『エアロPTZカメラ』

ネットワークカメラをはじめ、監視用カメラやレコーダー、さらには多地点の映像監視システムなどいずれも高画質、高信頼性、高インテリジェントを誇る『i-PRO』シリーズの豊富なラインアップを提供。圧倒的な技術力によりセキュリティ業界をリードし続けてきたパナソニック。今回は2017年に向けて、特にマーケットにアピールしたいとしている新製品のほか、今後の開発に向けたビジョンなどについて同社に取材している。

「信頼性」と「耐久性」へのニーズに応える
『エアロPTZカメラ』を市場に投入

1918年の創業以来、圧倒的な技術力と開発力を武器に、国内はもちろん世界的な家電メーカーとして実績を積み上げ、業界のリーディングカンパニーとして業績を伸ばし続けてきたパナソニック。グループ全体で長年にわたって蓄積してきたスキルやノウハウを活かし、いまもさまざまな分野で高品質のラインアップを展開している。
同社のモノづくりへの姿勢は、映像セキュリティの分野においても変わることはない。そんなパナソニックグループにおいて、監視・防犯カメラや社会インフラシステムなどの開発・製造・販売を担っているのがパナソニックシステムネットワークス㈱である。
近年、監視目的のため著しく普及を続けているネットワークカメラ。設置個所も街頭だけではなく河川や海岸沿い、道路や鉄道、さらには高層ビルの周辺と多種多様となっている。大型の台風発生など気候条件も厳しさを増しており、強風や豪雨に見舞われるリスクも高まり続けている。
遠隔監視が必要となる場所では高倍率ズームを用いるため、わずかな揺れでも映像に乱れを生じることがある。また、大型の自動車や鉄道が往来する高速道路や線路上など、激しい震動にさらされやすい場所を監視するケースも想定される。
これからの防犯カメラには、どのような環境でも着実に撮影を継続できる高い「信頼性」と「耐久性」が求められるが、そんなニーズに応えるべく同社が新たな映像セキュリティ関連製品としてリリースしたネットワークカメラが『エアロPTZカメラ』(WV-SUD638)である。150 ㍍の照射距離を実現したIR LEDユニットがオプションとしてあわせて販売されている。

2つの画揺れ補正により安定した映像を実現する
『ハイブリッドイメージスタビライザー機能』

大きな特徴となるのが2つの画揺れ補正機能を組み合わせた『ハイブリッドイメージスタビライザー機能』だ。左右水平の動きにはパンモーター、上下垂直方向への揺れにはチルトモーターにより、ゆっくりした大きな周期の揺れに対応。
また、あわせて電子式の揺れ補正機能を搭載。より細かな周期の揺れを補正することもできるため、振動の多い場所に設置しても安定した映像の確認が可能となる。電子式の揺れ補正機能は民生用のカメラなどで用いられているが、映像セキュリティの分野で活用するため機能を強化している。  優れた耐環境性も注目される。なかでも印象的なのが耐風速性能の高さだ。“エアロ”という名称にも表れているように、同製品の外形デザインには空気抵抗を低減する独特な流線型フォルムを採用。従来は40m/sの強風が限界性能といわれていたが、同製品は風速60m/sまで動作が可能で、80m/sまで壊れないという強靭な機構設計を実現。強風の中でもPTZによる撮影方向のコントロールが可能だ。
また、カメラ本体にグラスファイバー樹脂筐体、外装に露出する金属部分を締めあわせるねじには耐食処理ねじを採用するなど、ISO14993に準拠した耐重塩害仕様を採用。港湾などの海岸沿いの監視において、海水による塩分で外形の部品が傷んだり、固定するためのボルトが錆びつくなどの腐食リスクを低減。メンテナンスとして必要となる塩害塗装追加費用を削減できる。ちなみに、グラスファイバー樹脂は本体の軽量化(約8.5kg)も実現しており、設置コスト削減というメリットも生み出している。
JIS C 0920 保護等級 IP66および IP67に準拠した高い防塵・防水性能も同製品の威力を高めている。テストにより、粉塵はもちろん強い噴流水に耐えられるほか、万一にも一定時間水没するようなことがあっても問題なく作動することが実証されている。使用湿度範囲も10%から100%に及ぶ。
さらに、レンズの前面には霧雨のような細かな水滴や雪、ちり、泥よごれなどを取り除いて良好な視界を確保できるワイパーを搭載。オプションであるIR LEDまであわせて拭えるため、夜間でも安定した監視を可能とする。

設置個所を選ばぬ耐環境性
リリースと同時に大きな反響

外気温への対策も盤石だ。内部にデフロスターを搭載しており、前面のガラス部を暖めることで着霜、着氷、結露による映像の曇り防止に効果を発揮。また、気圧差や高い湿度が長期間続く環境の場合、内部にわずかな水蒸気が入り込むことは避けられないが、水分を電気分解して排出する除湿素子を採用。最大で-50 ℃の極寒環境から※最大60℃まで撮影が可能で、環境に左右されることなく確実な監視を実現するものとなっている。
カメラ本体も極めて堅牢で、多少の飛来物の衝突やいたずらなどにも影響されないヘビーデューティさを誇るほか、前述のとおり異彩を放つユニークな外観についても2016年度のグッドデザイン賞を受賞するなど、そのスタイリッシュさも公に認められている。なお、カラーについては『ナチュラルシルバー』に加えて『ブラウン』や『グレー』も用意。景観を損ねることなく設置することができるのも魅力的だ。
マーケットからの反響もすこぶるよく、HP上のニュースリリースのページには一般家電商品並みのアクセスが記録されるなど、セキュリティというニッチな分野でありながら大きな注目を集めている。  同社では、製品の活用範囲についてもこれまでのような街頭や港湾などの自然環境下だけに限らず、揺れ補正機能を活かして安定した中継映像を実現できることからスポーツイベントやコンサートなど、施設全体が激しく揺れ動くスタジアムやホールなどの市場にも展開できればとしている。
2017年に向けては、パナソニック製のレコーダーやPCソフトなどとの組み合わせにより、トータルなシステムとしてのメリットを、さらに高めていくことを検討している。映像を記録として残すだけではなく、インテリジェント機能の活用により検索性の向上などの業務効率アップに結びつけ、ユーザーの立場に立った利便性の高いシステムとしてブラッシュアップできることも、パナソニックの特長である。
長期的には高画質な映像記録の長時間保存など信頼性を磨きつつ、より過酷な環境でも設置が可能な新技術を積極的に導入し、幅広い用途で活用できる製品を数多くマーケットに提供していくことが期待される。同社のこれからの事業展開にもさらなる注目が集まりそうだ。

※使用温度範囲はAC100~240 V使用時:-50℃~+60 ℃※(電源投入時:-30℃~+60℃)。ナチュラルシルバー以外のカラー、およびIR LEDユニット装着時の上限値は+55 ℃。

パナソニックシステムネットワークス(株)
http://sol.panasonic.biz/security/