西日本豪雨災害被災者に向けた 「モバイル型応急仮設住宅」の供給が開始トレーラーハウス・ムービングハウスで迅速に住宅を輸送

平成30年7月の西日本豪雨災害により居住を失った岡山県倉敷市真備町地区の被災者に向け、(一社)日本RV輸入協会と(一社)日本ムービングハウス協会は倉敷市の要請を受け、同市内船穂町柳井原市の私有地にトレーラーハウス(車両を有する移動型住宅)10棟とムービングハウス(海外輸送コンテナサイズの移動型木造住宅)40棟の計50棟と、ムービングハウス4棟を連結した集会施設から構成される応急仮設住宅の設置を決定した。
倉敷市との契約主体は、(一社)日本ムービングハウス協会の会員企業であり、特定建設業許可を有している(株)アーキビジョン21が本体のレンタル供給と敷地の外構工事等を一体的に受託し、これら事業管理を行っていく。このようなトレーラーハウスやムービングハウスなど完成した住宅を輸送するタイプの応急仮設住宅を、「モバイル型応急仮設住宅」とし、モバイル型が災害救助法に基づく応急仮設住宅として採用されたのは今回が初めてとなる。
熊本地震ではトレーラーハウスが災害救助法上の福祉避難所として採用され5か月間レンタルされた実績がある。同福祉避難所は(一社)日本RV輸入協会と(一社)協働プラットフォームが共同し内閣府、熊本県、益城町に提案し実現したもので、(一社)協働プラットフォームは益城町から要請を受けて2か月間にわたり同福祉避難所の入所者支援に取り組んだ実績がある。今回も発災当初から茨城県境町ほか民間事業者とともに倉敷市の避難所にシャワー室タイプのコンテナユニット等3台、及び倉敷市災害ボランティアセンターの長期滞在スタッフの宿泊施設としてムービングハウス4台を無償提供する公民協働の被災地支援をコーディネートしている。
モバイル型は、従来の「借上型応急仮設住宅」(応急的に民間賃貸住宅等を借り上げて提供する住宅。みなし仮設住宅とも呼ばれる。)と「建設型応急仮設住宅」(プレハブ又はユニットハウスを木造応急仮設住宅を現地で施工し建設するもの。)を補完し、早期入居を実現する第3の応急仮設住宅として位置づけられる。
借上型(みなし仮設住宅)は、既存の賃貸住宅を借り上げるもので、既存ストックを有効活用し早期入居が可能であることや建設型と比べて費用が安いなどのメリットがある。しかし、今回被災した真備町の場合、立地や老朽化、耐震性、所有者の意向、分散避難生活によるコミュニティの崩壊など、需給のミスマッチが多く、借上型(みなし仮設住宅)以外の応急仮設住宅を供給することが求められた。建設型は現地で施工するため工期がかかり、一般に入居までに概ね2か月程度かかるなど、大量に供給する場合には被災地の職人が不足し、応援派遣される職員の住居の確保など供給スピードに制約がかかる。
モバイル型は全国の工場で分散して生産し輸送・移設するため、現地で建設する建設型よりも納期を短縮することが可能となる。
モバイル型の経済性を既存のプレハブ等の建設型と比較すると、建設型が一棟当たり総額800万円(本体工事費が561万円(災害救助法の規定)と解体撤去・廃棄物処分費用など)に対して、モバイル型の総額(本体のレンタル価格と往復の輸送費・設置費、敷地や外構整備、上下水道の接続工事、電気・ガス工事、敷地の原状回復の費用など)総額では建設型の概ね8割程度となり高い経済性を有す。さらに、建設型と異なり本体の解体に伴う廃棄物が発生せず、再利用可能なため環境性にも優れている。

(株)アーキビジョン21
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